こちらの設定は、以下記事で紹介した記事の設定内容の説明となります。
kintoneで在庫引当|有効在庫数を常に最新にする方法
※リアルタイムで集計を行う際の注意点について、以下のヘルプをあらかじめご確認ください。
リアルタイム集計を行うことはできますか?
設定方法
まず用意するアプリは、以下3つのアプリです。
①発注管理アプリ、②受注管理アプリ、③在庫管理アプリ
最終的には、「在庫管理アプリ」が下記のような設定となることを目指します。
※なお、全く同一のアプリを資料お渡しページのテンプレートを展開することで再現可能です。
アプリテンプレートからアプリの作成方法は、テンプレートファイルからアプリを作成するをご覧ください。
①有効在庫数と実在庫数を算出する式を設定する
②「受注アプリ」で商品を受注したら、有効在庫数のみを減らす
③ Webhook を活用して、商品が納品したら、実在庫数を自動的に減らす
まず、それぞれ以下のようなアプリを作成します。
・発注アプリ
・受注アプリ
・在庫管理アプリ
それでは順次設定をご紹介します。
①有効在庫数と実在庫数を算出する式を設定する
ここからは、【商品の発注〜入庫】までの流れをご案内します。
上記の操作を行うには、DataCollect側で登録している「在庫管理アプリ」に、以下のフィールド式を設定します。
上記で設定したフィールド式は以下の通りです。
・有効在庫数
=SUMIFS(発注管理アプリ!個数,発注管理アプリ!商品名,商品名)-SUMIFS(受注管理アプリ!個数,受注管理アプリ!商品名,商品名)
・実在庫数
=SUMIFS(発注管理アプリ!個数,発注管理アプリ!商品名,商品名,発注管理アプリ!入庫状況,"入庫済")-SUMIFS(受注管理アプリ!個数,受注管理アプリ!商品名,商品名,受注管理アプリ!納品ステータス,"納品済")
フィールド式を設定することで、このような変動をデータコレクトで集計することが可能になります。
では早速発注してみましょう。
「発注アプリ」でボールペンを200本発注するとします。
この時"入庫状況"がまだ"発注中"となっているため、「在庫管理アプリ」側にて"DataCollectする"を行うと実在庫数は増えず、有効在庫数のみが200になります。
その後「発注アプリ」の"入庫状況"を、"入庫済"と変更し、
「在庫管理アプリ」にて、"DataCollectする"を行うと、実在庫数が反映されるため、実在庫数が200になります。
②「受注アプリ」で商品を受注したら、有効在庫数のみを減らす
次に【注文の受注〜納品】までの流れをご案内します。
①で設定したフィールド式では、「受注アプリ」から商品を受注(ステータス:納品未完了)したら、「在庫管理アプリ」の有効在庫数のみを減らすように設定しています。
※この際、実在庫数は数量は変わりません。
それでは、実際に有効在庫数が減るのか確認してみましょう。
「受注アプリ」でボールペンを30本受注すると設定します。
すると「在庫管理アプリ」にて"DataCollectする"を行うと、"200"から"170"に本数が減りました。
③ Webhook を活用して、商品が納品されたら、実在庫数を自動的に減らす
「受注アプリ」でステータスが"納品済"となったタイミングで、kintoneのWebhookが起動して自動的に「在庫管理アプリ」の実在庫数が減るように設定していきます。
DataCollect側では、「在庫管理アプリ」の『自動更新(Webhook連携)』項目より、追加ボタンより作成します。
Webhookを発火させ、自動的に個数を更新させるために、"レコードの追加"、"レコードの編集"をトリガーとして、集計を行うように設定を行います。
Webhookの更新は、1レコード単位で行うため、「更新対象のフィールド」と「入力元データアプリのフィールド」の値が一致した時に更新を実行します。
今回は、商品名が一致した際にWebhookが動作するように下記の通り設定を行います。
自動更新するためのWebhookの設定は、レコードの追加と更新がされたタイミングをトリガーに集計を行います。
上記の設定後"保存"を行い、DataCollect側で生成されたURLを、kintoneのWebhookの設定画面にて、コピー&ペーストするだけです。
※kintoneのWebhookの設定方法は、Webhookを設定するを参考にしてください。
それでは、実際に「受注アプリ」より受注した商品の納品を行います。
②で設定したステータスを"納品未完了"から"納品済"に変更します。
するとWebhookが自動的に発火します。
※発火してから値が反映までには、少し時間がかかるのでご注意ください。
Webhookが動作したかどうかは、DataCollect側で確認してみましょう。
DataCollectの「在庫管理アプリ」を選択し、「更新履歴」の項目より確認可能です。
このように、"未実行"から"成功"と切り替わったことが確認できます。
では、実際に「在庫管理アプリ」で受注したボールペン30本が反映されているかを見てみましょう。
「受注アプリ」でステータスを"納品済"にすることで、kintone側でWebhookが起動し、
自動的に「在庫管理アプリ」の実在庫数が"200本"から"170本"に減ったことが確認出来ました。
以上、在庫引当を管理する設定方法を説明しました。